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ウィーン的な現地レストラン
- 関連項目:
- 和食レストランとアジア料理店
- ホイリゲ居酒屋
※お急ぎの方はページ下部のレストランリストへ
ウィーンに来たら、現地の料理を現地の雰囲気で楽しみたいと思うのは当然です。和食なら日本で食べた方が値段が安く、食材も新鮮で、選択範囲も広いでしょう。
では、ウィーンで現地の人が食べるようなレストランで食べたいと思ったとき、漠然と想像するレストランとはどのようなものでしょうか?
ウィーン現地レストランの現実
夢を打ち砕くようで申し訳ないのですが、現地の人々の大勢を占める階層は、決して豊かな人々ではありません。貧しいかどうかはともかく、お金に糸目を付けずに外食できるような人々ではありません。
このような普通の人々の様子を知るには、市心を取り巻く住宅地のショッピングセンターに行き、人々をゆっくりと眺めれば、少しはわかるかも入れません。もしも可能なら、そのような普通の人々と雑談でもすれば、もっと多くを知ることができるかも知れません。
一般にこちらの人々は、住居に大金と労力を傾けても、こと毎日の食事となると、驚くほど質素なのが普通です。黒パンと暖めたソーセージ程度が夕食だったり、野菜や果物の摂取も積極的ではありません。偏った食事と運動不足が原因で、不健康に太った人が多く、良質な水道水に恵まれているにもかかわらず、短命です。
また、こちらでは、どの家庭に行っても、台所がピカピカに磨かれており、いつも清潔なのは、残飯をエサに繁殖したネズミによりペストなどの疫病が流行した歴史からの教訓ばかりでなく、料理らしきものを作らず、台所をあまり使わないからだと理解してます。ウィーンの主婦が台所を使うのは、ケーキやクッキーを作るときぐらいでしょう。
さて、このような人々が外食に行くとき、どのようなレストランへ行くでしょうか。幼少時から質素な食事を取ってきた人ですから、きっと、器と料理の色彩感覚や、香り、温度、量感などの微妙な変化よりも、わかりやすい味付けと充分な量、何よりも値段の安さが重要なポイントになるのは、想像に難くありません。
もちろん、一般庶民の生活の様子を見る旅行も悪くはないですし、個人的にはその方が好みだったりしますが、世界中からウィーンという都市を旅行地として選んだ皆様は、いかがでしょう。人を見るなら、ウィーンよりもインドとか中南米、アフリカの方がもっと刺激的かも知れませんね。
では、ウィーンらしいレストランを想像するとき、どんなレストランをイメージするでしょうか。
ウィーンの現地レストラン選びのポイント
この命題は、評価が主観によるしかないことから、人それぞれとしか答えられないというのが正直な回答です。しかし、それでは困る人も多くいるのではないでしょうか。
少し考えてみましょう。
日本からの観光客に安心して勧められるローカルレストランとは、ある程度の営業年数を持ち、古き良き時代の雰囲気を留めていること。清潔なこと。観光客ばかりでなく、現地の人々も普通に出入りしていること。ウェイターが観光客、特に日本人の特異な習慣に免疫があること。いわゆる伝統料理や名物料理のバリエーションが広く、旬の食材も楽しめること。美味しく出そうと努力していること。値段がそこそそ安いこと。市心に位置すること。
そんなレストランがあるわけ無いという声が聞こえてきそうですが、いくらかでもこの条件に近いレストランを捜してみましょう。
以下は順次公開してゆきます。何かお勧めレストラン情報をお持ちでしたら、掲示板へお願いします。
お薦めウィーン現地レストラン
- グリッヒェンバイスル/Griechenbeisl(独)
- ウィーン料理ならたぶんウィーンで一番有名なレストラン。ウィーン旧市街地の歴史地区に位置。開業550年以上になるウィーン最古のレストラン。建物そのものがウィーンの記念建造物に指定されてている。300年前にはウィーン最古のレストランと言われ、名士達が集った。特に、300年ほど前の辻音楽士オーガスチンがこのレストランで謡った「愛するオーガスチン」のメロディは日本でもよく知られている。サインの間には珍しいルネサンス様式のストーブと、壁一面に残された有名人のサインが修復を経て残されている。多くの言語に対応したメニュー(お品書き)に日本語メニューがあるのも助かる。「料理長のお薦め」や「季節のお薦め」など他では食べられない美味しい現地料理もあり、春の白アスパラガスや秋のカボチャ、ノロ鹿料理、キノコ料理も美味しい。なお、この店のウィンナーシュニッツェルはトンカツではなく、揚げたての仔牛のカツレツ。夜は予約を入れないと席が無い可能性が高いが、昼休みが無いので15時頃に行くなど混み合う時間をずらしてゆけば空いている。12月24日以外年中無休。
- ミュラーバイスル/Muellerbeisl(独)
- 日本語のメニュー(お品書き)が用意されていて助かる。ウィーン旧市街地では比較的安価にウィーン料理が楽しめる。ウィーン的な店内の雰囲気にも好感が持てる。天満屋から200mぐらい。ウィーン国立音大の前(地図)。
スムトニー/Smutny(独)残念ながら2009閉店- オペラ座から徒歩数分以内のローカルレストラン。平日は現地のサラリーマンなどが食事に来る。この手のレストランにありがちな外国人労働者が集まる荒んだ雰囲気もなく、現地料理が楽しめる。
- ラートハウスケラー/Rathauskeller(独/英)
- ドイツ語ではラート/Rat(Rは巻き舌)は議員のことです。ラッテ/ratteでネズミの意。市庁舎を「ネズミ館」と呼ばないようにしたい。因みに、シュタート/Staatと長音で発音すると国、シュタット/Stadtと短く反すれば市となる。南ドイツの有名なお城ノイ・シュヴァン・シュタイン/Neu Schwan Stein(独)は新白鳥城だが、ノイン・シュヴァイン・シュタインでは9匹のブタ城。閑話休題、市庁舎地下のレストラン。市庁舎に向かって右角(地図)の赤い日よけから地下に下りる。1899カール・ルェガー市長がフランツ・ヨセフ皇帝の名で開いた市庁舎のレストランだが、今では観光客がほとんど。大きなホールはウィーン的な華やかさを持っている。この開放的で美しいデザインは巨匠Fシュミットの作品。帰りは環状道路の路面電車か、出入り口のすぐ左のTAXI乗り場から。
- ゲッサービアクリニック(独/英)
- 旧市街地の中心部に位置する。平日はサラリーマンなどが食事に来る典型的なローカルレストラン。
- ロイポルト/Leupold(独)
- ヴォティーフ教会の見えるショッテントァ界隈、旧市街地のローカルレストラン。上記グリッヒェンバイスル同様に最低料金ではないかも知れないが、ほどほどの予算で美味しいウィーン料理が食べられるでしょう。
- ヴァイセンラウファンクケラー(独/英)
- ウィーン旧市街地の歩行者天国ケルントナー・シュトラッセ/ケルンテン通りの脇道に位置する。グリッヒェンバイスルやミューラーバイスルと並ぶウィーン料理が食べられるレストラン。住所:Weihburggasse 4、電話:5123471、営業:火-日の夜のみ。歩行者天国ケルンテン通りから横道に100メートル程度入ったところ。
- フィーグル・ミュラー(独)
- ほとんどカツレツ専門レストラン。別名「ウィーンの草鞋」と言われるウィーン名物ウィンナーシュニッツェルの特大を楽しみたいならここ。ただし薄いので見た目ほどに量は無く、美味しいかどうかよりも大きさに意味のあるカツレツでしょう。場所はシュテファン寺院からグーテンベルク像へ向かう通り抜けアーケード。要予約。
- グーラッシュムゼウム(独)
- 名物料理グーラッシュ/Gulaschのお店。シュテファン寺院の東数百メートルに位置する。様々なグーラッシュが食べられ、グーラッシュの種類の多さではここが1番でしょう。
- オーフェンロッホ(独)
- 食べたことがなく、コメント不可能。
- 旧市庁舎のレストラン(独)
- 旧市街地内・アンカー仕掛け時計から西へ数百メートル。現在の立派な市庁舎ができる前の旧市庁舎内のレストラン。値段があまり高くなく庶民的。
- レジデンツ(独)
- シェーンブルン宮殿敷地内のレストラン。宮殿日本語ツアーミート場所の正門脇のBuffetカフェーとは別のレストラン。観光後のコーヒー休憩にもお薦め。
- グモアケラー/Gmoakeller(独)
- コンツェルトハウス裏の現地レストラン。ホテル・インターコンチネンタルやアム・コンツェルトハウス最寄り。仕事帰りのサラリーマンで賑わうので、夕食は予約を入れたほうが安全。
- オーバーラァ(独)
- 歩行者天国の横。衆知のカフェチェーン。旧市街地の歩行者天国脇の支店は特に有名。お昼のコースメニューは2種類からのチョイス。
事前予約、ジャケット着用のレストラン
有名なレストランシュタイラーエック/Steirereck(独)は、ドナウ運河の右を旧市街地から数百メートル下った橋の角(取消線2006)市立公園内ヒルトンホテル寄り。ミシェラン☆☆
コルソ/Korso(独)はオペラ座横ホテル・ブリストル内。
ドライ・フザーレンは歩行者天国の脇に位置する2010年6月17日倒産。
ホテルシュバルツェンベルク(2007年閉鎖)
ウィーンの名物料理ターフェルシュピッツ/Tafelspitz(日)(茹で肉料理)で有名なプラフッタ/PLACHUTTA(独)はシュトゥーベントァ界隈。その姉妹店「ヒーツィンガーブロイ」PLACHUTTA2号店(独/英)はパークホテルシェーンブルンを背にして市電沿いに右方向200m程度。
最近ミシェラン星を取ったリエギ/RieGi(独)は王宮ミヒャエル門界隈。
フィッシュレストラン・ボドゥロ/Fischrestaurant Bodulo(独)は17区のHernalser Hauptstrasse 204。