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1998/10/05-2021/07/18

ヴァッハウ渓谷とデュルンシュタイン

デュルンシュタイン

ヴァッハウ渓谷/Wachauは3千キロ近く流れるドナウ川沿い随一の景勝地です。ドナウ川が渓谷左右の岩山をかき分けてゆったりとうねり、渓谷の斜面には一面に広がるワイン畑が連なります。丘の上の廃墟は中世の山城の威容を留め、その下のドナウ沿いの小さな村には300年以上にもなる民家が肩を寄せ合うように集まってます。

デュルンシュタインから静かに流れるドナウ川を見ているだけでも、まるで時間が止まっているかのようです。

バロック時代のトルコ戦争や20世紀の世界大戦の被害が無かったヴァッハウの街並みは、ルネサンス・バロックの世俗様式オリジナル民家が残り、今もなお息づいている大変珍しい街並みです(ユネスコ世界遺産)。

関連リンク:
NiederÖ州のDonau(独/英)
Wachau(独/英)
ウィキペディア:ヴァッハウ渓谷(日)
関連項目:
バーベンベルク時代

ヴァッハウ渓谷のワイン

地質と気候に恵まれたヴァッハウ渓谷は白ワインの王様と言われるリースリンク種/Rieslingの産地としても良く知られ、「杉だま」が下がるホイリゲ/Heurige(造り酒屋)での味わいは格別でしょう。

* 実際には、杉が無いために松の枝で作った「松だま」、「造り酒屋・ホイリゲ」の目印
関連リンク:
ウィキペディア:リースリング(日)
ウィキペディア:ホイリゲ(日)
ウィキペディア:オーストリアワイン(日)
関連項目:
ホイリゲに行こう!

デュルンシュタイン/Duerunsteinは多くの村が点在するヴァッハウ渓谷でも特に美しいところです。周りに広がるワイン畑、ホイリゲでの美味しいワイン、設備の整ったホテル、レストラン、丘の上の廃墟にちなむ言い伝え(独)、白と空色に塗られた教会。グループ旅行で来た駆け足観光でデュルンシュタインを通過するときに、「こんなところに1泊して、ゆっくりしたい。」と、誰しもが自分の心のかけらを落としてゆくことでしょう。

ウィーンから1泊2日のバッハウ渓谷モデルコース

ウィーン中央駅/Wien HauptBahnhof  メルク駅/Melk電車移動  修道院(宮殿)/Stiftへ徒歩移動  メルク修道院観光  メルクで昼食  メルク船着き場へ徒歩移動  メルク船着場  >デュルンシュタインへ船で移動  デュルンシュタインのホテルへ徒歩移動  デュルンシュタイン・ホテルチェックイン  デュルンシュタイン散策  ホイリゲで夕食  デュルンシュタイン・ホテル泊  ホテル朝食  デュルンシュタイン駅へ徒歩移動  デュルンシュタイン駅(Dürnstein-Oberloiben)  ウィーンへ電車移動

※ 電車チケットは、「ウィーン電車メルク」+「メルク入場券引換券」+「メルク船(2社共に有効)クレムス」+「クレムス電車ウィーン」のコンビネーションチケット/KOMBITICKET SCHIFF - BAHN - KULTUR(英/独) (Wachau⇒LINIE WACHAU - KOMBITICKETS)が安いです。ウィーン中央駅 [ Wien HauptBahnhof ] チケット窓口 [ 国内/Inland ] で買います。(このWebページのモデルコースの場合、下船はクレムスの一つ手前のデュルンシュタイン。つまりデュルンシュタイン→クレムスの電車チケットは別に購入。)

ウィーン西駅からメルクへ

大きな荷物はウィーンのホテルに預かってもらい、転ばぬ先の杖、傘とウィンドブレーカー(カーディガン)等を持って・・・先ずウィーン中央駅から約1時間でメルク「MELK」へ向かいます。
駅のチケット窓口は長い列ができているときもあります。時間にゆとりを持って動きます。チケットを買うときに[Abfahrt-Zeit/発車時刻] の他に、乗り換え [Umsteigen/ウムシュタイゲン] 有無を確認し、乗り換え駅の [Ankunft/到着] [Abfahrt/出発] [Gleis-Nr:・ホーム番号] も聞いておきます。乗り換えについては、車内の改札時にも、もう一度確認を取りましょう。可能なら事前に時刻表サーチエンジンで乗り換え無しの電車を調べます。

移動中の列車内での時間の過ごし方

もしも列車に [食堂車/Speisewagen] があり、席が空いていれば、コーヒーでも飲みながらの移動は快適でしょう。電車内では [サンクト・ペールテン/St.Poelten] を過ぎたらお手洗いに行っておきます。(車中では、置き引きに注意が必要!)

メルク到着、昼食レストランについて

メルクの丘上宮殿 メルク駅到着後、徒歩15分程度でメルク修道院に移動。田舎のことで、タクシーは少ないものの、メルク駅から正面丘の上に、アルプスの北で最大の丘上宮殿が見えているので迷うことはないはずです。先ず坂を下り、村に着いてからは左回りに丘を登ります。宮殿への移動中昼食のレストランを探しておきますが、もしもその徒歩移動中にレストランが見当たらなかったら、昼食はメルクの丘で唯一のレストランStiftRetaurant Melk(独)(Tel:2752-52555)で取ればよいでしょう。観光グループが昼食に使うこのレストランの席数は充分にあります。レストランではサービスのウェイターに最初に [船の出発/Schiff Abfart] 時間を告げておくと良いです。

メルク宮殿・修道院の内部観光

さて、メルク修道院到着後、すぐに約1時間のメルクのガイドツアー(英。独語)で内部観光をします。船の時間があるのでまごまごしていられません。チケットを買ってからツアー開始までに時間があったら、そのあたりの写真を撮っておき、お手洗いにも行っておきます。売店の絵葉書(内部は撮影禁止)を見て、内部観光で有名なものを事前確認するのも良いでしょう。因みに、内部ツアーは最後の図書館と教会が見所。教会内部では沈黙、男性は脱帽。

メルク内部観光後、遅くとも12時15分までには最後の売店を後にします。

関連リンク:
メルク修道院(独/英)
melker.net(独)
ウィキペディア:メルク修道院(日)

昼食後船着き場へ移動

レストランで約1時間の昼食後、徒歩20-30分程度でメルクの船着場に移動し、13:45発⇒15:00着(英/独)13:50発⇒15:10着(英/独)の船でデュルンシュタインまで移動します。

乗船前に、チケット売り場に日本語の案内があれば、それを入手しておきます(無ければ船内で)。

関連リンク:
brandner社バッハウ観光船運航表(英/独)⇒Wachu Route
DDSG社バッハウ観光船運航表(独)⇒WACHAU

デュルンシュタインで下船

船下り中、ヴァイセンキルヒェン/Wiesenkirchenを過ぎたら下船前にお手洗いに行っておくとよいでしょう。デュルンシュタインが見えてきたら甲板に出て写真を撮ってから下船のために下階へ下ります。

関連リンク:
Weissenkirchen村(独)
Weissenkirchenのレストラン(独)

デュルンシュタイン(グーグル航空写真地図)で下船したら桟橋から正面に見える小さなトンネルをどんどん上に登れば、2-3百メートルの規模のデュルンシュタイン村に出ます。

デュルンシュタインで宿泊、観光、お土産

デュルンシュタインの宿にチェックインしたら、16時頃になっているはずです。チェックインのときには忘れずに、翌日のウィーン行き電車の時間を確認しておき、ホテルチェックインン後は夕食までの散歩をしながら「造り酒屋・ホイリゲ」を探せば良いでしょう。元気なら丘の上の山城まで登っても良いでしょう。

ワインなら白、フルーティなブーケの辛口リーズリンク種はワインの王様です。その他ヴァッハウの果樹園で栽培されたフルーツを発酵蒸留したシュナップス蒸留酒。蜂蜜。ギャラリーもあるので気に入った水彩画も良い思い出になるかも知れません。ヴァッハウのパンも有名ですが、お土産にはむかなでしょうね。因みにヴァッハウの民族衣装、特に金色に輝く女性の帽子飾りは、オーストリアの民族衣装で最も有名なものです。

関連リンク:
デュルンシュタイン(独)
古城ホテルデュルンシュタイン(英/独)
ホテル・リチャード獅子心王(英/独)
ウィクペディア:イングランド王リチャード獅子心王(日)

ウィーンへの帰路

翌日はウィーンに向けて出発。時間にゆとりがあれば、クレムス/Kremsで下車して1ー2時間程度散策観光するのも悪くはないです。その場合チケットは別に買わないと、1枚のチケットではクレムス途中下車はできないはずです(要確認)。ハプスブルクの歴史に興味があるならクレムスのヴィナートア(ウィーン門)は皇帝フリードリッヒ3世の有名なAEIOUが刻まれてます。

関連リンク:
Krems an der Donau行政ページ(独/英)
ドナウ河畔線 (ヴァハウ)(日)

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