ウィーンのカフェー紹介
ウィーンのカフェー文化は2011年からユネスコ無形文化遺産に指定されてます。2000年1月のオーストリア国営放送によると、オーストリアでは国民1人あたり1年168リットル、イタリア・フランスの2倍です。いくらウィンナーコーヒーが有名でも闇雲に有名なカフェーを廻るのは薦められませんから事前にゆとりのある計画を立てましょう。
2012年はウィーン市内に約2500のカフェーハウスが営業。内訳は900のカフェー、800のカフェーハウスレストラン、680がエスプレッソ営業、120のカフェーコンディトライ。[Wr.BezirksBLATT(独)-Wien-Sued:2013/10/7,8, Nr.27] |
1.ウィーンのカフェーハウス
ウィーンは音楽とケーキの都です。観光に疲れたらカフェーで休憩というのが通常の観光、しかし、ウィーンの場合はカフェーハウスそのものが観光目的。様々なカフェーハウスがそれぞれの雰囲気と客層を持ち、そのカフェの存在こそがウィーンの文化と言えるほどです。
「カフェオレ」は「メランヂュ/Melange」。「ウィンナーコヒー」のことは「アインシュペンナー/Einspänner」。「お勘定!」は最後の給仕のときに間髪を入れず着席のままウェイターに「ツァーレン・ビッテ/Zahlen bitte」。チップはセントからユーロへ単位を切り上げて端数を渡す程度で良いでしょう。ケーキを注文するときは、店内に並んでいるケーキ名を事前確認しておき席での注文時にウエイターに伝えたり、希望ケーキのスマホ画像を見せて注文という方法もあります。
ハプスブルク王宮御用達のケーキ屋さん
王宮前のデメル/Demel(独/英) 、オペラ座脇のゲルストナー/Gerstner(独/英)、歩行者天国/KaerntnerStrasse/ケルンテン通り中程のハイナー支店/Heiner(独)、その少し先のスルカ支店(独/英)、歩行者天国グラーベンのレーマン(15.Jul.2008閉店)等はいわゆるハプスブルク王宮御用達のケーキ屋さん。なお、ハイナー本店はシュテファン寺院の北、スルーカ本店は市庁舎の横。
リンク通り沿いの有名カフェ
王宮劇場の横カフェー・ラントマン(独) や、ヨゼフ・ホフマン(独)行きつけだったカフェー・シュバルツェンベルク(独)、ホテルインペリアル(日)カフェー、応用美術館の向かい角で世紀末の頃から(独)芸術家が集まるカフェとして知られる カフェ・プリュッケル/Prueckel(独)、ホテル・インペリアルのカフェーはいずれも環状道路沿い。
ウィーンの旧市街地のカフェーハウス
チョコレートケーキのザッハートルテで有名なホテルザッハー/Hotel Sacher(独/英)、それから映画「第三の男」の撮影で知られるカフェー・モーツアルト/Cafe Mozart(独) は、両方ともオペラ座のすぐ裏。ウィーン伝統カフェの雰囲気を留め文化局から表彰されているチロラーホフはアルベルティナ美術館入り口の広場の反対側。
歩行者天国グラーベンからドロテアー通りに入ってすぐ右の小さなカフェー・ハベルカ(独)の壁には、ウィーン幻想派の画家達が若かった頃の絵が無造作に掛けられてます。国営オークションハウス・ドロテウム上階のカフェは、いつも静かで落ち着いた雰囲気。
インペリアルホテル系列のカフェーツェントラル(独/英)は、ヴォティーフ教会と同じ建築家作のフェルステル宮殿(独)の一角、ここには、カフェー文士ペーター・アルテンベルク/Peter ALTENBERG(独)が通い詰めたことから、今もカフェの椅子に座ってます(笑!
多くの博物館がある王宮の観光で疲れたらホーフブルク・カフェ/HofburgCafe(独/英)で休憩できます。場所は王宮スイス門の斜め前(その他の目印:皇帝フランツ像の横、シシー博物館・王宮の皇帝アパート博物館・宮廷食器博物館入り口)。
ホテルシュバルツェンベルクのカフェーや、ト音記号の花で有名なモーツアルト像のある王宮庭園奥のパルメンハウス(独/英)は樹木が見え気持ちが落ち着く。
免税店ワルツ(日)の裏に位置し、かつて分離派の芸術家達が新しい時代の到来を語り合ったカフェー・ムゼウム(独)は、2003年の改装により元々のアドルフ・ロースのデザインが当時の白黒写真から再現された。オットー・ワグナー、トーネット、ウィーン工房、クリムトやシーレのファンは必見。無料WIFI。
旧市街地内 Baeckerstr.9 のナイトカフェとも呼ばれるカフェー・アルト・ウィーン(独/英)は「昔のウィーン」の名の通り、昔からのカフェーそのままの雰囲気を留め、深夜まで営業している。なお、アルト・ウィーンは、上出のカフェー・ハヴェルカのMr.Leopold HAWAELKAとMrs.Josefine Hawelkaの夫婦が1936年結婚の翌日に開いたが、オーナーのハヴェルカ夫妻が1939年に現在の場所(旧カフェー・ルードヴィッヒ/Cafe' Ludwig)にカフェーを移転してからは経営が変わっている。
カフェー・コンディトライ オーバァ・ラーアー(独)は、あまりにも有名なおケーキ屋さん、郊外の温泉オバーラーァ本店や旧市街地店/OberLaa-Stadthausが混んでいても、ヒルトンホテル/Hilton-Stadtpark脇、ウィーン総合駅内支店/OberLaa-BahnhofCity、中央墓地のお店は比較的空いていることが多い。
シュテファン寺院の北に位置する世紀末カフェ・ディグラス/Diglas(住所: Wollzeile 10, 1010 Wien)はモーツアルト記念館至近なので、観光後の休憩にお薦め。筋向かいには王宮御用達のケーキ屋さんハイナー本店もある。
旧市街地の外側に位置する有名カフェーハウス
アン・デア・ウィーン劇場の裏手数百メートルのカフェー・シュペール(独) は古き良き時代のカフェーを今日まで留めている。無料WIFI。
国民歌劇場/VolksOperから路面電車沿いに2分程坂を下ったところの カフェ・ワイマール/Weimar(独)も世紀末の頃から文士の集まるカフェとして知られています。
シェ-ブルン宮殿の動物園に行ったときや、パークホテルシェ-ンブルン/Parkhotel Schoenbrunnに泊まったら、古くからある カフェ・ドムマイアー/Dommayer(独)(2006年からオーバーラーァ系列)はお薦めです。Jシュトラウスデビューの同名のカジノはこの場所ではなく、現在のパークホテルの角のあたりで、カフェ・ドムマイアーから百メートル程度東だったらしいです。
ケーキ・パン屋などチェーン店のカフェ
ピンクの看板で知られるアイーダ/Aida(独)は庶民的なカフェのチェーン店。オペラ座筋向かいのアイーダ店は、オペラ座バックステージツアー、ミューバス、マイバス、HIS現地ツアー集合までの時間調整にお勧め。シュテファン寺院のすぐ南角のアイーダ店は2階の窓際席から歩行者天国の雑踏が見られる。
アンカーブロート/Ankerbrot(独)は帝政末期の19世紀末に開業のパン工場。安価ながらイーストの香り豊かなパンを供給し現在に至る。シュトレックブロート/Ströck-Brot(独)は安価なアンカーブロートに対し少し高級な菓子パンのチェーン店。デア・マン/Der Mann(独)は値段を抑え気味の菓子パン屋チェーン。
旧市街地内だけでも数軒あるマクドナルド併設のマック・カフェやスターバックスはセルフサービス。無料WIFI。
ティーハウス
ウィーンで紅茶なら、有名なハース&ハース(日) 。シュテファン寺院の東、祭壇裏手。
ウィーンの伝統カフェーとアドレス一覧
- ウィーン1区(旧市街地)のカフェ
- Kaffee Alt Wien(独), Bäckerstrase
- Cafe Bellaria(独), Bellariastrase
- Cafe Bräunerhof(独), Stallburggasse
- Cafe Central(独/英), im Palais Ferstel, Herrengasse
- Cafe Demel(独/英), Kohlmarkt, 1786から王宮御用達
- Cafe Diglas, Wollzeile
- Cafe Frauenhuber, Himmelpfortgasse - 1824創業のウィーンで最も古いカフェ
- Cafe Griensteidl, Michaelerplatz - 1847-1897の伝統カフェが1990新装開店、
- Cafe Hawelka, Dorotheergasse
- Cafe Heiner本店, Wollzeile、1840から王宮御用達
- Cafe Heiner支店, Kaerntnerstrasse、1840から王宮御用達
- Cafe Herrenhof, Herrengasse - verewigt im Werk Die Tante Jolesch von Kaffeehausliterat Friedrich Torberg, ab 1967 Nachfolgerlokal, Schliessung 2006
- Cafe Hofburg, Hofburg - Innerer Burghof
- Cafe Imperial, im Hotel Imperial, Kaerntner Ring
- Cafe Korb(独), Brandstaette
- Cafe Landtmann, Universitaetsring
- Cafe Ministerium, Stubenring
- Cafe Museum, Operngasse - 建築美術家Adolf Loos作の世紀末カフェ
- Cafe Mozart (Wien), Albertinaplatz
- Cafe Oper Wien(独), 国立歌劇場の側面が入り口
- Cafe Palmenhaus(Brasserie-Bar)(独/英), Burggarten Palmenhaus
- Cafe Prückel, Stubenring (Ecke Dr.-Karl-Lueger-Platz)
- Cafe Sacher, im Hotel Sacher, Philharmonikerstrase、オペラ座の裏、オリジナルのザッハートルテが有名
- Cafe Schwarzenberg, Kaerntner Ring (Schwarzenbergplatz)
- Cafe Sluka本店, 1区, Rathausplatz 8、1900から王宮御用達
- Cafe Sluka支店, Kaerntnerstrasse、1900から王宮御用達
- Cafe Tirolerhof, Fuehrichgasse
- Cafe Reichsrat, Rathausplatz 8
- ウィーン1区の外側に位置するカフェ
- Caffe Couture(独), 9区, Garnisongasse 18
- Cafe Dommayer, 13区, Dommayergasse/Johann-Strauss-Platz
- Cafe Drechsler, 6区, Linke Wienzeile 22/Girardigasse 1
- Cafe Eiles, 8区, Josefstaedter Strasse
- Cafe Falk, 22区, Wagramer Strasse
- Cafe Goldegg, 4区, Argentinierstrasse
- Cafe Hummel, 8区, Josefstadter Strasse
- Cafe Jelinek(独), 6区, Otto-Bauer-gasse 5
- Cafe Residenz, 13区, Schloss Schoenbrunn
- Cafe Ritter, 6区, Mariahilfer Strasse
- Cafe Rüdigerhof, 5区, Hamburgerstrasse, 1902頃からの世紀末カフェ
- Cafe Schopenhauer, 18区, Staudgasse
- Cafe Heiner支店, 17区, Hernalser Hauptstrasse 161、1840から王宮御用達
- Cafe Sperl, 6区, Gumpendorfer Strasse
- Kaffee Urania, 3区, Radetzkystrasse
- Cafe Weidinger, 16区, Gablenzgasse/Guertel
- Cafe Weimar, 9区, Waehringer Strasse
- Cafe Westend, 7区, Mariahilfer Strasse
- Cafe Wortner, 4区, Wiedner Hauptstrasse
- Cafe Wunderer, 14区, Hadikgasse
- Cafe Zartl, 3区, Rasumofskygasse
- Cafe Jelinek, 6区, Otto-Bauer-Gasse
- Cafe Ritter, 16区, Ottakringer Strasse
- Das Möbel(独), 7区, Burggasse 10